幼いころに母親を亡くした少女。
過去の記憶に囚われ続ける男。
娘を亡くした一人暮らしの老人。
少女は、男と出会い、突然身体が宙に浮き始める。
時を同じくして、老人の電話には、死んだはずの娘からの伝言メッセージが残されていた。
そして、物語は400年前の希望へとつながり始める。
監督・脚本を務めるのは、熊本県天草・津奈木町を舞台に撮影された前作「NOT LONG, AT NIGHT-夜はながくない-」が第25回東京国際映画祭<日本映画・ある視点部門>に正式出品され、映画以外にも海に浮かぶ廃校を舞台にしたアートプロジェクト「赤崎水曜日郵便局」(2014年度グッドデザイン賞受賞)の局長・ディレクターを務める新進気鋭の映画監督 遠山昇司。
監督・コンセプトアーティストを務めるのは、数々のミュージックビデオやCMを手がけ、独自の“美しさ” を様々な方向から表現し、国内外から高い評価を得ている映像業界の鬼才 丹修一。
二人独自の映像美と物語が交わることで、誰も見たことのない美しくも儚い映像世界が誕生した。
主演は、国内外で高い評価を得ている劇団「ポツドール」の看板俳優で映画、テレビ、CMなど幅広く活躍している熊本出身の俳優 米村亮太朗。ヒロインを演じるのは、2015年に芸能生活25周年を迎え、数多くの監督たちに愛され、女優としての活躍が更に期待される柳英里紗。そして、30数年に渡ってみずみずしく独創的な演劇を展開し続けてきた演劇組織「夜の樹」主宰の和田周。
また、小説家の島田雅彦、料理家の青山有紀など多彩な顔ぶれが脇を固め、オーディションで選ばれた二人の高校生(中川天馬、森山みなみ)が本作の鍵となるシーンに登場する。
2015年2月に熊本県八代市にてクランクインし、八代市や高森町などの熊本県内と東京にて撮影が行われた。
1977年生まれ、熊本県八代市出身。劇団ポツドール所属。2000年よりポツドールに参加。以後、同劇団の看板俳優として全作品に出演。
近年の主な映画出演作に『NOT LONG, AT NIGHT -夜はながくない-』(12/遠山昇司監督)、『凶悪』(13/白石和彌監督)、『ある優しき殺人者の記録』(14/白石晃士監督)、『S-最後の警官』(15/平野俊一監督)『うつくしいひと』(16/行定勲監督)などがある。
その他、TVドラマ『軍師官兵衛』(14/NHK)、『相棒season13』(14/EX) 、『石の繭』(15/WOWOW)、舞台 ポツドール『愛の渦』欧州ツアー、パルコ・プロデュース『母に欲す』、シアターコクーン『禁断の裸体』など。
1990年4月30日生まれ 神奈川県出身。幼少期から映画、CM、ドラマ、雑誌などで活躍。
1999年、犬童一心監督の『金髪の草原』で映画に初出演。女優としての活動が中心となり、映画『神童』、『天然コケッコー』、『あしたの私のつくり方』、『グーグーだって猫である』などに出演。
主な主演作に『そうなんだ』、『惑星のかけら』、『チチを撮りに』(第68 回日本放送映画藝術大賞 優秀新人賞ノミネート)、『ローリング』がある。2015年に芸能生活25周年を迎え、女優としての活躍が更に期待される。
1938年東京都麻布生まれ。1980年瀬畑奈津子と演劇組織「夜の樹」を結成。演劇組織「夜の樹」主宰。
舞台作品や数々の映画出演、ナレーション、戯曲集などを手がける。
20代~70代の劇団員を率い、30数年に渡ってみずみずしく独創的な演劇を展開。『自転(反転)砂時計』(13)で公演回数が30回に達する。
観るものを惹きつける存在感と哲学的な探究心、そしてしなやかな感性で、世代を超えて人望を集める。
1984年、熊本県八代市生まれ。法政大学国際文化学部卒業。ボストン大学留学。早稲田大学大学院国際情報通信研究科修了。大学時代からドキュメンタリー映画、舞台作品を制作。ドキュメンタリー映画『グレーのバリエーション』(09)を劇場公開。2012年、初の長編フィクション映画『NOT LONG, AT NIGHT -夜はながくない-』が第25回東京国際映画祭<日本映画・ある視点部門>に正式出品され、高い評価を得る。同年、一般公開。
2013年6月にスタートしたアートプロジェクト『赤崎水曜日郵便局』では、ディレクター・局長を務め、熊本県津奈木町にある海に浮かぶ旧赤崎小学校を再利用した本プロジェクトは全国で話題となる。また同プロジェクトは2014年度グッドデザイン賞を受賞。熊本・五家荘を舞台に撮影された最新作『冬の蝶』 は若手監督の登竜門として知られている第33回テヘラン国際短編映画祭アジア・コンペティション部門にてグランプリを受賞するなど海外でも高い評価を得ている。全ての作品において自ら脚本も執筆している。精力的に映画制作を行いながら、舞台作品・エキシビション・アートプロジェ クトなどの企画・プロデュースを手がけながら現在に至る。
【第25回東京国際映画祭<日本映画・ある視点部門>正式出品作品】
映画『NOT LONG, AT NIGHT -夜はながくない-』http://not-long-at-night.com/
【第33回テヘラン国際短編映画祭<アジア・コンペティション部門>グランプリ受賞】
短編映画『冬の蝶』http://winters-butterfly.com/
【2014年度グッドデザイン賞受賞】
アートプロジェクト『赤崎水曜日郵便局』http://akasaki-wed-post.jp/
1965年、兵庫県生まれ。Music VideoのDirectorとしてキャリアをスタートしTVCFの世界へと活動の場を広げてきた。近年はグラフィックもフィールドに含め、宮崎県五ヶ瀬町55年記念特設サイト“GOGO五ヶ瀬”のDirector&Photographerも務めている。
作り出す映像において、色、質感等、独特の世界観を構築するので知られる。アジア圏を制作フィールドとし活動中。本作『マジックユートピア』では、監督/コンセプトアーティストとして、映画の世界観を視覚的にデザインしコントロールする。本作『マジックユートピア』が映画初監督作品となる。
宮崎県五ヶ瀬町55年記念特設サイト“GOGO五ヶ瀬” http://55gokase.jp/
【SPACE SHOWER TV】
1996 Music Video Award for BEST DIRECTOR / 1998 Music Video Award for GRAND PRIX
【MTV】
2006 VMAJ BEST POP VIDEO PRIZE
【THE LONDON INTERNATIONAL ADVERTISING & DESIGN】
2006 TV APPAREL FINALISTS
1958年、鹿児島県生まれ。
多摩芸術学園映画科卒業後、東京映像センター勤務を経て、カメラマンとして独立。
日本のミュージックビデオシーンにおいては草分け的存在のひとりであり、現在もその第一線を牽引し続ける。その他、コマーシャル、ライヴ収録、短編映画など多数の作品に参画。
豊富な経験に裏打ちされた柔軟な発想と、被写体の核心を瞬時に引き出す確かな技術で、多くのアーティストや演出家からの指名は後を絶たない。
1960年、東京都生まれ。
富松靖行氏、故高宮氏に師事。
地球人として喜び太陽光を愛し、一例として独特なカラーライティングで質感や空気感を表現できる照明家。
様々な映像制作に携わる傍ら、近年では、国の重要文化財でのライトアップを手掛けるなど、その活動の場を広げている。
1974年、熊本県生まれ。
アメリカ・ボストンのバークリー音楽大学フィルム・スコアリング学科(映画音楽作曲学科)を、ジョルジュ・ドルリュー賞を受賞し首席卒業。2008年に帰国し、現在は熊本を拠点にフリーランスの音楽家として演劇や映画・テレビ番組・CMの音楽制作、国内外の演奏家への楽曲提供、映画音楽講座などを行う他、ピアニストとしてソロや和楽器・民族楽器やフラメンコとのコラボレーションなどクロスオーバーなライブ活動を展開している。
遠山昇司監督作品『NOT LONG, AT NIGHT -夜はながくない-』『冬の蝶』の音楽を担当。
http://keikoshiga.tumblr.com/
『マジックユートピア』公開記念上映 ※イベントは終了しました
遠山昇司特集を開催!!
《毎週水曜日限定上映》
日時:7月20日(水)、7月27日(水)、8月3日(水)21時10分~
会場:ユーロスペース
料金:一般1800円/大学・専門学校生1400円/会員・シニア1200円/高校生800円/中学生以下500円
※遠山監督とUna(「冬の蝶」主演)、玉井夕海(「NOT LONG, AT NIGHT-夜はながくない-」主演 )によるトークショー開催予定
『冬の蝶』公式HP:http://winters-butterfly.com/
『NOT LONG, AT NIGHT-夜はながくない-』公式HP:http://not-long-at-night.com/
今から400 年ぐらいむかし。ある夜、ポルトガルという国から出航した大きな船が、アフリカの一番先っぽの海で嵐に出くわしてしまって、近くの入り江に漂着したの。今みたいに飛行機や電車はない時代だから、みんな船で海を移動していた。その船の名前はね、サン・ゴンザレス号。朝になるまでに、その船は沈んでしまったんだけど、船に乗っていた人たちは脱出して、その入り江に辿り着いた。そこは、とっても美しい入り江でその人達は、そこで暮らし始めることにしたの。畑で野菜を 作って、海で魚を釣って、そして小さな教会を立てた。そこで暮らし始めた乗組員は、ある朝、森の中を歩いていると、霧の中で象と出会うの。彼らは生まれて初めて象という生き物を見た。そして、そこに象がいると最初は分からなかった。 初めて見たからなんかじゃない。その象は、白かったの。今から400 年ぐらいむかし。ある夜、ポルトガルという国から出航した大きな船が、アフリカの一番先っぽの海で嵐に出くわしてしまって、近くの入り江に漂着したの。今みたいに飛行機や電車はない時代だから、みんな船で海を移動していた。その船の名前はね、サン・ゴンザレス号。朝になるまでに、その船は沈んでしまったんだけど、船に乗っていた人たちは脱出して、その入り江に辿り着いた。そこは、とっても美しい入り江でその人達は、そこで暮らし始めることにしたの。畑で野菜を 作って、海で魚を釣って、そして小さな教会を立てた。そこで暮らし始めた乗組員は、ある朝、森の中を歩いていると、霧の中で象と出会うの。彼らは生まれて初めて象という生き物を見た。そして、そこに象がいると最初は分からなかった。 初めて見たからなんかじゃない。その象は、白かったの。今から400 年ぐらいむかし。ある夜、ポルトガルという国から出航した大きな船が、アフリカの一番先っぽの海で嵐に出くわしてしまって、近くの入り江に漂着したの。今みたいに飛行機や電車はない時代だから、みんな船で海を移動していた。その船の名前はね、サン・ゴンザレス号。朝になるまでに、その船は沈んでしまったんだけど、船に乗っていた人たちは脱出して、その入り江に辿り着いた。そこは、とっても美しい入り江でその人達は、そこで暮らし始めることにしたの。畑で野菜を 作って、海で魚を釣って、そして小さな教会を立てた。そこで暮らし始めた乗組員は、ある朝、森の中を歩いていると、霧の中で象と出会うの。彼らは生まれて初めて象という生き物を見た。そして、そこに象がいると最初は分からなかった。 初めて見たからなんかじゃない。その象は、白かったの。